こんにちは!テリロジーのY.Tです。
今回はOCIのContainer Engine for Kubernetes(OKE)をご紹介していきます。
OKEとは、OCI上で利用可能なKubernetesの環境のことです。
Kubernetesは、コンテナの管理が可能なOSSのプラットフォームであり、コンテナの自動構築、スケーリング、 各コンテナへの負荷分散することができます。OKEでは、利用するうえで必要なネットワークやコンテナの基盤となるワーカー・ノード(インスタンス)構築の設定を、容易に実施することができます。
※コンテナについて、「OCIのコンテナレジストリサービス」でご紹介していますのでよろしければご参照ください
ここでは、実際にOKEを作成し、作成方法必要な設定について確認していきます。
Kubernetesの構成
OKEを構築後、kubectlというKubernetes を操作するコマンドを利用し、Podのステータス確認や作成などができます。新規にPodやロードバランサーなどのサービスを作成する場合は「マニフェスト」内にポート番号などを指定し、kubectlコマンドで対象のマニフェストを実行することで、Kubernetes 上に環境を作成することが出来ます。
- コントロールプレーン:kubectlコマンドでマニフェストを送信する対象の領域
- データプレーン:すべてのノード(インスタンス)
- ノードプール:一つ以上のノード(インスタンス)が所属しているグループ
- ポッド:一つ以上のコンテナが所属しているグループ
構成例)
また、クラスタ内のノードやポッドでの障害時、スケーリングの対象別に、以下の自動スケーリングの機能を利用することができます。
- Kubernetes Cluster Autoscaler:ノードの自動スケーリング
- Kubernetes Horizontal Pod Autoscaler:ポッドの自動スケーリング
- Kubernetes Vertical Pod Autoscaler:コンテナの自動スケーリング
OKEの構成と作成方法
OKEを作成する場合、指定が必要になるOCI上のコンポーネントは以下です。
- コンパートメント
- 仮想クラウドネットワーク(VCN)
- ロードバランサーのサブネット
- APIエンドポイントのサブネット(Kubernetes環境接続用)
- インターネットゲートウェイ ※パブリックに構築する場合
- NATゲートウェイ、サービスゲートウェイ ※プライベートに構築する場合
- 新規に作成するワーカー・ノード(インスタンス)のシェイプ、数、ドメイン、サブネット
- ルート表
- セキュリティリスト
上記のコンポーネントを全て指定して作成する「カスタム作成」、また、ネットワーク環境などが自動で作成される「クイック作成」のいずれかを選択し、OKEを作成することが出来ます。
OKE「クイック作成」の実施
ここでは、「クイック作成」から、OKEを作成していきます。
OCI Webコンソールの「開発者サービス」>「Kubernetesクラスタ(OKE)」へ推移し、「クイック作成」をクリックします。
「クイック作成」の場合、既存の環境と分離してOKEの環境を作成することができ、
以下が新規に自動で作成されます。
- 仮想クラウドネットワーク(VCN)
- インターネットゲートウェイ
- NATゲートウェイ、サービスゲートウェイ
また、以下は自動で設定されます。
- ロードバランサー(パブリックサブネット)
※ロードバランサーをプライベートサブネットに配置する場合は、「カスタム作成」で作成する必要があります - 新規に作成するワーカー・ノード(インスタンス)のシェイプ、数、サブネット
※新規に作成するワーカー・ノード(インスタンス)のサブネットはパブリック/プライベートのいずれかが 指定可能です。新規VCN内に作成するため、既存のサブネットを指定することはできません
「クイック作成」を選択後、「ワークフローの起動」をクリックすると、以下の設定画面が表示されます。
コンパートメント、エンドポイントとワーカー・ノードのサブネット(パブリック/プライベート)やシェイプなどを 指定します。
また、「拡張オプション」をクリックすると、ワーカー・ノードのSSHキーがダウンロードできます。
設定後、クラスタを作成すると、仮想クラウドネットワーク(VCN)、サブネット、セキュリティリスト、 インターネットゲートウェイなどが自動で作成されていることが確認できます。
まとめ
今回はKubernetesの概要とOKEのご紹介をしました。
次回は「カスタム作成」で、プライベート環境にOKEを作成し、kubectlコマンドを使って、
実際にOKEにアクセスしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。🙇
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